ソースの記載を理由とする発信者情報開示請求

ごく稀に,コンテンツにではなくソース中に有害情報が記載されたサイトがある。おそらくは検索エンジンに読ませることを意図していると思われるが,このような記載を理由に発信者情報開示請求が認められるか?

この点,ソースを表示させるには,右クリック→メニュー選択→左クリックといった一連の操作が必要となるが,それは必ずしも複雑とは言えない。また,そのような操作を経ることで,誰でも一様にその内容を閲覧することができる。すなわち,記載内容を表示させるのに多少の難易があるとはいえ,ソースもコンテンツも不特定多数人が閲覧しうる状態に置かれている点では変わりがない。とすれば,ソース中に中傷文言があれば当然名誉毀損を構成するし,これを記載した者の責任追及のため,発信者情報の開示請求が認められるべきである。

このように主張して申立をしたところ,幸い裁判所の理解を得ることができた。「公然性」に関する判例の立場からすれば当然予想された結果とはいえ,自分的には初めてのケースだったので,念のためここに書き残しておく。

田中一哉

1969年東京生まれ。早稲田大学商学部卒。筑波大学大学院システム情報工学研究科修了(工学修士)。2007年8月 弁護士登録(登録番号35821)。現在,ネット事件専門の弁護士としてウェブ上の有害情報の削除,投稿者に対する法的責任追及などに従事している。

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