したらば掲示板に対する削除&発信者情報開示請求

サイトの概要

したらば掲示板はシーサー株式会社が運営するレンタル掲示板である。誰でも気軽にスレッドフロート型の掲示板を作れるのが特徴で,種々のカテゴリにわたる多数の掲示板が作成されている。また,掲示板自体の性能も高く,管理・カスタマイズも容易である。このような使い勝手の良さから,したらばは多くのユーザーを獲得しており,その利用者数は22万人,月間PVは5億に上っている(ニュースリリース – シーサー株式会社)。

削除&投稿者特定の可否

したらば掲示板上の書き込みについては,個々の掲示板管理者(掲示板の借主)に削除あるいは発信者情報開示を請求できる。よって,管理者による対応が見込める場合には,この方法によるのが最も簡易・迅速である。
 このような請求は,サービスの運営主体であるシーサーに対しても行うことができる。ただ,メールによる請求の場合,シーサーから掲示板管理者に意見照会が行われ,その同意が得られなければ拒否されることがある。
シーサーに対しては,仮処分申立を通じて,削除・開示を求めることもできる。シーサーは日本の会社なので裁判所の決定は当然同社を拘束する。よって,このような決定を得れば,掲示板管理者の意思に関わりなく削除・開示の実を挙げることができる。

シーサー側の対応

仮処分を申し立てると,シーサーからは答弁書が提出される。また,申立後の双方審尋期日にはシーサーの顧問弁護士が出頭してくる。もっとも,これらの対応は標準的なもので,激しい反撃とまではいえない。そのため通常は1回の期日で担保決定に至ることが多い。そして決定書がシーサーに送達されれば,迅速に削除・開示が行われる。

その他の留意点

  • シーサーによる削除は,時に広範囲に及ぶことがある。具体的には,特定のレスの削除命令に対し,スレッド全体あるいは掲示板自体が削除されることがある。さらに,削除命令ではなく,発信者情報開示命令によっても同様の措置がとられることが多い。これらは利用規約違反に基づく措置と考えられるが,どのような場合に,どの範囲で削除が行われるのかの基準が不明確である。
  • したらば掲示板は平成24年に起きたパソコン遠隔操作事件の舞台となった。この事件で,犯人はしたらば経由で遠隔操作の指令を送り,被害者のパソコンを操った。当時,したらばではTorを使った書き込みが可能で,犯人は発信元を偽装してこのような指令を送ることができた。しかし,現在では,海外サーバ経由の書き込みは一律規制されているため,この種の悪用リスクは低減している。
  • したらば掲示板については,調査嘱託により発信者情報(タイムスタンプ,IPアドレス,リモートホスト)が開示された例がある。このとき対象とされたのは,投稿後約1年が経過した書き込みで,一見したところ,権利侵害性が不明確な内容であった。このようなシーサー側の対応及びログの保存期間については,被害者の立場から,活用の余地が大きいと思われる。
  • シーサーは個々の掲示板管理者のアクセスログを保有している。よって,事案の内容によっては,このようなログの開示を求め,掲示板管理者の責任を問うことも可能である。

費用と所要時間

したらば掲示板に対する法的措置の費用および所要時間は以下のとおり。

【費用】
削除 54,000円(任意請求)
   192,000円(仮処分申立)
投稿者の特定 324,000円

【所要時間】
削除 2~4週間
投稿者の特定 4~8ヶ月

ご相談について

したらば掲示板に関するご相談を無料でお受けしています。
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田中一哉

1969年東京生まれ。早稲田大学商学部卒。筑波大学大学院システム情報工学研究科修了(工学修士)。2007年8月 弁護士登録(登録番号35821)。現在,ネット事件専門の弁護士としてウェブ上の有害情報の削除,投稿者に対する法的責任追及などに従事している。

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