検索結果からの削除

インターネット上に有害情報が存在する場合,まずは当該サイトに削除を求めるのが本則である。しかし,多くの場合,依頼者は検索結果からの削除こそ重要と考えている。つまり,自分の名前や会社名で検索した場合に,おかしな表示がされることに心を痛めているわけだ。

それでは検索結果から有害情報を削除することはできるか?
通常はサイト本体を削除すれば,ほどなく検索結果にも表示されなくなる。よって本来であれば,検索エンジンに対し,別途措置とる必要はない。

ただ,大抵の依頼者は「一刻も早く!」有害情報がネット上から消え去ることを望んでいる。そのため,本体サイトの削除後に,ウェブマスターツールを使い,検索エンジンのキャッシュを削除することになる。キャッシュを消せばスニペットも消えるので,検索エンジンからも有害情報を消し去ることができる。グーグルの場合,このようなキャッシュの削除手続きは自動化されているので,1~2日で迅速に行えるのが利点である。

ごく稀に,キャッシュの削除後もスニペットだけが残ることがある。
これは検索エンジン側のエラーと思われるが,こうなるといくら待ってもスニペットは自然消滅しなくなるので厄介である。このような状態に陥ったときは,検索エンジンに直接依頼して削除してもらうほかない。サジェストについては強硬な姿勢をとるグーグルも,削除については日本の裁判所の判断を尊重してくれるようである。今のところ,裁判所の決定書を添付して要請すれば,有害情報を非表示化することに応じてくれている。ただ,この手続きの場合,多数の要請があることを理由に,2週間~1ヶ月程度待たされるのが難点である。

田中一哉

1969年東京生まれ。早稲田大学商学部卒。筑波大学大学院システム情報工学研究科修了(工学修士)。2007年8月 弁護士登録(登録番号35821)。現在,ネット事件専門の弁護士としてウェブ上の有害情報の削除,投稿者に対する法的責任追及などに従事している。

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